ハロウィン・デイ

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何ヶ月も前からハロウィンコスプレで渋谷に出る用意をしていたのに、大型台風の襲来によって地元から出られなくなり、クサクサした夜。

駅で見知らぬ爺さんがボソッと話しかけてきた。

「バチが当たったんだよ。」

「はあ?何だと、じじい!」

「ハロウィンの意味も知らずに、あんな仮装して歩いてるからさ。」

「「バチ」とは何だ!時代遅れだし、保守的だし、老人の決めつけだ!」

「そういう事ではない。ユルいって言ってるんだよ。」

よく見ると、爺さんは所々穴が開いて茶けた着物を着ていた。

着物の裾に付いているのは土塊だろうか。

では頭の後ろから流れるようにこびり付いている褐色の塊りは何だろう。

肌も所々剥がれ落ちているような……。

「ハロウィンが何の日だか調べて出直して来い。俺たちが墓場から戻ってくる日だ。」

「本格的ですね……。」

「同じ姿にしてやろうか?」

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