輪廻

43 ショートショート
スポンサーリンク

43

 

ナンパした女を人気のない草むらに押し倒したら、

「お前は何度わしを襲い、何度首を斬られれば気が済むのだ。」

と、けたたましく笑いながら首に手を回してきた。

 

「初めては寛保二年、この刑場で晒されただろう。」

 

女の手がするりと抜けた時、首の後ろに当たる刃の恐怖が蘇ってきた。

そして、俺の頭はごろっと音を立てて今日も地面に落ちる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました