時計

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2年前の8月11日 夜中に父は亡くなった。

最期のひと息まで家族で看取り、母親を慰めて父の部屋を出る時、ふと枕元のデジタル時計を見ると「12:21」を示していた。

在宅介護医師は連絡すると驚く速さで来てくれた。

死亡宣告を受けた後、またふとデジタル時計に目が留まる。「12:36」。

私が生まれたのは、「12月21日 12時36分」である。

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